国交省/一人親方問題中間まとめ案/社保加入の下請指導指針改定、3月中にも成案

国土交通省は、規制逃れを目的とした一人親方化対策と一人親方の処遇改善対策で中間取りまとめ案を策定した。不正対策では「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」を改定する。実質的に雇用関係にある技能者を一人親方として扱い、社会保険の負担を逃れている企業を問題視。こうした企業を下請として選定しないよう元請に求める。処遇改善策では適正取引を推進する。月内にも中間まとめを策定する予定だ。
 産学官で構成する「建設業の一人親方問題に関する検討会」(座長・蟹澤宏剛芝浦工業大学教授)の第4回会合を9日に東京都内で開き=写真、中間取りまとめ案を提示した。社会保険加入や長時間労働規制などの回避を目的に、実質的に雇用関係にある技能者を一人親方として扱う「偽装一人親方」が一定数存在する。国交省は実態調査などを踏まえ対策を整理した。
 下請指導ガイドラインの見直しでは、技能者を偽装一人親方として働かせている企業を、下請企業に「選定しない取り扱いとすべき」と明記。適正と考えられる一人親方を「請け負った仕事を自らの責任で完成できる技術力と責任感を持ち、現場作業に従事する個人事業主」と定義する。
 定量的な目安として▽実務経験年数10年程度以上▽建設キャリアアップシステム(CCUS)レベル3相当以上の技量-の両方が必要とした。目安を下回る技能者が一人親方として扱われている場合、適切に雇用契約を締結し社保加入など法令を順守する重要性も強調した。
 働き方の自己診断チェックリスト案も作成。現場入場する際にリストを活用し、適切な指導につなげる。対策を反映し、一人親方の社保加入を促すリーフレットを改定する。適正と考えられる一人親方への処遇改善策として、必要な経費を含めた労務賃金が支払われるよう下請を指導するといった方策を盛り込んだ。