工事通勤用車両届の書き方と記入例
現場での作業中や通勤途中に事故や災害にあった場合のために提出が必要な書類が「参考様式第8号 工事通勤用車両届」です。
現場では複数の協力会社で作業を進めるので、事故が起きた場合の責任の所在を確認するために必要となるものです。
工事用車両とは?
工事現場に入っている工事車両で、トラックや生コン車などの現場で利用されている車両を指します。
通勤用車両とは?
会社や自宅から現場に向かう際使用する車両のことです。
なお、どちらも対象となる車両が異なるだけで記入項目は同じです。
基本的には請負階層に関わらず、所有者または使用者が作成します。
基本情報の記入
選択
工事用車両か通勤用車両で〇をつけます。
作業所名
現場事務所の名称です。
通常、「〇〇新築工事現場」や「〇〇ビル改修工事」などとなります。
作業所長
元請の現場代理人の氏名を記入します。
一次会社名
工事・通勤用車両届を提出する一次請けの会社名を記入します。
使用会社名
自社名を記入し何次請けかを記入します。
現場代理人
自社の現場代理人を記入します。
枠内の説明
使用期間
該当する車両が現場に入っている期間を記入します。
所有者氏名
車両の所有者を記入します。会社で所有している車両の場合は「社有車」と記入すればOKです。
安全運転管理者氏名
現場で使用する車両台数が以下のいずれか一つにでも該当する場合、安全運転管理者を記入します。
当てはまらない場合はブランクでOKです。
- 普通自動車5台以上
- マイクロバス1台以上
(自動二輪車(50cc以上)は1台を0.5台として計算する。)
安全運転管理者の選任については以下のような資格要件があります。
- 年齢20歳以上(副安全運転管理者を選任している場合は30歳以上)
- 2年以上の運転管理の実務経験を有する者。又は同等以上の能力があると公安委員会が認定した者
- 過去2年以内に公安委員会の安全運転管理者等の解任命令を受けたことのない者
また、安全運転管理者を選任した日から15日以内に使用の本拠地を管轄する警察署を経由して公安委員会に届けなければなりません。
車両に関する情報
型式
該当する車両の車種を記入します。例:小型トラック(2t)
車両番号
ナンバープレートです。例:品川43う61-03
車検期間
車検証に記載されている期間を記入します。
運転者
運転者の免許証に記載されている情報を記入します。
運転者が複数いる場合、代表者氏名の後ろに(正)、それ以外は(副)と記入します。
保険に関する情報
自賠責
自賠責保険の情報を記入します。
自動車損害賠償責任保険証明書に記載されている情報を記入すればOKです。
任意保険
任意保険の情報を記入します。
提出時は保険証書のコピーの添付が必要です。
運行経路
出発地から現場までの経路を記入します。
例:自 会社(神田)経由 神田橋 から 経由 馬場先門 から 至 丸の内営業所
必要に応じ(元請からの指示による)運行経路図を作成して添付します。
まとめ
工事通勤用車両届の記入項目自体は特に難しいところはありません。
ひっかかるとしたら「安全運転管理者」くらいだと思います。
まぁ、工事通勤用車両届に限った話ではありませんが、単純に作成するのが面倒ですよね。
車両は車検証、運転者は免許証、保険は保険証書のコピーがあればわざわざ書類にする必要性もない気がします。